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2010.01.23

「写真家が伝えたいもの」

先日、写真家の今森光彦さんのお話を聞く機会を得た。

今森光彦さんは、
滋賀県琵琶湖畔で30年間にわたり生き物の写真を撮り続け、
1995年に木村伊兵衛賞
2009年には第28回土門拳賞を受賞されている。

小説でいえば芥川賞と直木賞を受賞しているに等しい。

実は、今森さん、もとよりカメラ好きだったわけではなく、
大好きな生き物のそばに身を置くために習得した技術だという。
なるほど「○○好き」は、人生を変えるような原動力を秘めている。

さて、
今森さんが一枚の写真を撮るために費やす時間はどれくらいだろうか?
(考えてみてください)
Imamori1

その生き物、すなわち、その被写体をとことん知り尽くさなければ、
いい写真は撮れないという。

Imamori5

答えは、約2年間。

写真でも、絵画でも、小説でも、テレビ番組でも、
氷山の下にあるものこそが人の心を動かす。


「いい写真を撮る秘訣とはなんでしょう?」


今森さんは答える。
「まず、いいものはいいし、美しいものは美しい。
 僕は写真を撮っている時間より、見ている時間のほうが長い。
 そうすることで、撮るべきものが見えてくる」

たくさん見て、知って、感じなければ、何を伝えたいのかが見えてこない。 
すなわち、何が撮るべきなのかがわからない。

そこには、自分の感性との対話があるのだろう。


ところで、
子供の頃、
私も昆虫を追いかけ回して遊んだ。
捕まえてしばらく飼ってみたり、少々残酷なこともした。
しかし、そこには、小さいながらも身近な「生と死」があり、
それを、見て、知って、感じた。

子供の頃の感性は、大人になってからのそれとは大きく異なる。
子供の頃にしか見えないもの、感じる事ができないものがある。

それこそが、私の感性の土台を担っているように思える 

いま、
今森さんが大事にしている「里山」のような環境は、徐々に失われている。

環境を独り占めせず、人と自然が共存し、バランスを保っていくことの重要性を
今森さんの写真は教えてくれている。
Imamori3

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