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2010.06.27

「環世界と時間について」

「環世界」(かんせかい)という言葉をご存知だろうか。

ドイツの生物学者ヤーコプ・ヨハン・ユクスキュルとが提唱した、
生物学のひとつの概念だ。

環世界」= Umveit(ウムベルト)

動物行動学の日高敏隆先生の著書にも登場する。

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すべての動物はそれぞれに特有の知覚世界をもって生きている。
時間や空間もそれぞれの動物にとって異なった時間・空間として知覚されている。

動物の行動はそれぞれの動物で異なる知覚と作用の結果であり、
それぞれに動物に特有のものとなっている。
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たとえば、ある動物において
実際には存在しなくても、何かが世界に存在しているように見えることがある。
あるいは現実に存在するものでも、全く存在していないかのように見えるものもある。

長年多くの動物を観察してきた旭山動物園の元名誉園長の小菅正夫先生も、
野生動物について同様のことをおっしゃっている。

その本質を捉えようとしているかどうかが、生物的に異なっているということだ。

人間においては、事象の本質を捉えようとしているどうかが
その人の感性の違いとなり、それぞれの個性となっていると見ることもできる。

「環世界」という意味において、大事なことがひとつ。
時間の概念。

サルにはサルの世界観と時間の流れ、
犬には犬の世界観と時間の流れが人間同様に存在している。

人間は、それを歴史的遺伝子的な偏見によって捉えているにすぎない。

サルや犬の時間感覚においては、人間の一生と何らかわらないものを感じている
のではあるまいか。

ところで、
かつてのドッグイヤーという表現は、ITを基準にした時間の捉え方だった。
さらに時間が加速してマウスイヤーという見方もあった。

人間の時間に対する概念や価値観は、今後も加速していくのだろう。

一方、
人間という知的生物においては、時間という既成概念は、
その人の意識や感覚によって大きく伸縮するという見方もある。

ここに、クロノス時間とカイロス時間という時間概念がある。
ちなみに、クロノス、カイロスとはギリシャ神のこと。

クロノス時間とは、
機械式時計で認定されるクロノメーターのクロノと道義。
人間に平等に存在する均等な時の流れを意味する。
過去から未来へと一定速度・一定方向で機械的に流れる時間。

一方、カイロス時間とは、
人間が受ける感覚によって伸縮する時間のこと。
速度が変わったり繰り返したり逆流したり止まったりする、人間の内的な時間。
楽しい時間は早く過ぎ去るが、苦痛に感じる時間は倍以上にも感じるそれだ。

とすれば、
人間個々の時間尺度においては、意識的に時を加減速させることが可能と
考えることができる。


人は悩みや、問題事にぶつかった時
生まれながらそこに存在する、既成概念に疑問を投じてみることで、
その解決の糸口が見いだせることがある。

そして、物の見方や価値感が少しずつ変わっていくことで成長していく。



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2010.06.20

「エコスポーツVW POLO1.2TSIに乗る」

最近のエコカーは驚くほどスポーティだ。
以前、CR-Zの試乗したときにもそれを強く感じた。

巷では、
プリウスのチューニングが流行っているとも聞こえてくる。
最近、Miniもエコモデルを発表した。
ハイブリッドスポーツ全盛の時代がやってくるのだろうか。


そんな中、フォルクスワーゲン(VW)よりPOLOの1.2リッター
TSIエンジン搭載モデルが発表された。

Polo_tsi_red

5世代目となるこのモデルは、昨年10月にNAの1.4リッター7速DSGモデルが
発表されている。

その時に試乗してみて好印象を得ているだけに、1.2リッターTSIエンジンへの
期待は膨らんでいた。

Volkswagens14litretsiengine

 (TSI1.2Lエンジン)

POLO1.2リッターTSIに、私が訴求されるポイントは次3点。

・ダイレクト感あふれる7速DSGミッションを搭載
・SOHC1.2Lを直噴ターボで加給 。
・最大トルクが17.8kgm/1550rpmに対し、車両重量が1100kg        

次に、家族的に!?訴求されるポイントが次の3点。
(説得要素ともいう)

・10.15モード燃費20.0km/l(VWで過去最高)で、エコカー減税対象
・剛性に優れるフレームと6エアバックの安全性
・5ナンバーボディサイズ (全幅1685mm 全長3995mm 全高1475mm)

早速、近くのVWを扱うDUO店へ試乗に行ってみた。
試乗車は、シルバーのComfortlineモデル。

乗り出しは、トルク感あふれ大変ズムーズ。
「これ、、1.2L・・・!?」と正直驚く人が多いと思う。

また、SOHCだからといって高回転の伸びがないかといえば、
全くそうではなかった。
Sモードでは、しっかり高回転側でシフトアップが繰り返されて、
まさにスポーツカーに豹変する。

内装は、ドイツ車らしく落ち着いた手堅いデザイン。
インストゥルメンタルパネルがドライバー側にまとまっているのはすばらしい!

Lineup_comfortline

現行スバル車はほとんどの車種にユニバーサルデザインを採用しているが、
こういう思想こそがドライバーズカーなのだと思う。

ちなみに、レガシィはBE/BHタイプまでドライバー側にまとまっている。
S401でも拘っているポイントだ。

S401inner
(S401 インストゥルメンタルパネル)

POLOのカラーは個人的には、サバンナイエローに大いに惹かれる。

Polo_tsi_2

さて、性能に比して価格はいかがなものか・・・。

Comfortlineが2,130,000円
Highlineが2,420,000円

やはり総額では国産コンパクトより高い印象を受ける。
ただ、最新のテクノロジーとそのパッケージングを考えれば、
妥当、もしくは安いと見ることもできるのかもしれない。

さらに気になるPOLOのGTI発表は、10月頃の見通しだという。

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2010.06.07

「京都の山野を歩く」

京都の面白さは、洛中より洛外にあるのかもしれない。
白洲正子さんは、それを自ら実践して歩いた。
無心で山野を歩き、寺社を訪ね、日本人の魂を探求している。

さて、
京都の山野を歩くには、ちょうどよい季節となった。

名古屋へ出張した折、京都へと足を向ける。
前回、京都を訪れたのは、まだ桜の残る4月。

約一ヶ月ぶりの京都だ。

洛中は歩き回ってきたが、洛外の山野となると知識も意識も未だ遠い。
そこで、今回は京都に在住する知人に頼んで
鞍馬山から貴船山へと一緒に歩いてもらうことにした。

鞍馬山へは、
叡山電車「出町柳駅」から終点の「鞍馬」を目指す。

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鞍馬山は、ご存知「鞍馬天狗」(大佛次郎)小説でも有名。
また源義経が幼少期(遮那王)、源氏再興を目指し修行した山でもある。

そして、そこにあるお寺が「鞍馬寺」だ。

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駅から仁王門をくぐり、九十九折りの道を登ったところに、鞍馬寺の金堂がある。

金堂とは、本尊が配置される仏殿。
鞍馬寺の本尊は、毘沙門天と千手観音菩薩、護法魔王尊の三身一体で「尊天」という。

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実は、唯一宗教法人が運営しているケーブルカーがここにある。
高齢者の参詣者のためらしいが、100円の寄付金が必要。

ちなみに、鞍馬山の標高は584m。

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その途中には、古の杉の神。そして、義経公の供養塔。

そして、その坂道を登りきった先には、パワースポット!?

Imgp6980

金堂の前面。この中央に立つと、力がみなぎる・・・らしい。

そして、さらに山奥へと続く道が・・・

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ここから先に、奥の院がある。
さらに、山を登っていく。

途中には、奥州へ下る義経が名残惜しみ背を比べたという石、「義経公背比石」。
登山者を遮るかのように、木の根が道を這う。

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そして、この木の根道の先に、奥の院「魔王殿」がある。
なんとも、ドラマ「怪物君」に登場してきそうな名称だ(笑)

Imgp6988_3

650万年前に金星から魔王尊(フナト・クマラ)が舞い降りたという。
なんとも、神秘的・・・!?

木の根道を少し下っていくと、貴船川のせせらぎが聞こえてくる。
川に出たところが、仁王門から続く西門となる。

Imgp6990_2

貴船川といえば、川床(かわどこ)で有名。
5月1日から楽しめる。

早速、お昼ご飯に鮎料理を川床でいただくことにした。
20軒ほどの店が並ぶ。
料理は、3500〜8000円くらいが相場のようだった。

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川のせせらぎが心地よい。
陽が陰ると少々肌寒いが、そのぶん湯豆腐が美味しく感じる。

お腹を満たしたところで、次は水の神、貴船神社・奥宮へと向かう。

貴船(きぶね)は、「気生根」と書かれることもあり、大地の「気」の生じる
場所という。

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また、社名の由来を「黄船」とし、
玉依姫命が乗ってきた船が小石に覆われたものとも伝えられている。

奥宮から下り本社へ。

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水神を奉り、昔から雨乞いの社として信仰されてきた。
ここで、おしろい「おみくじ」に出会った。「水占おみくじ」。

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湧き出るご神水につけると、占いが浮き出る仕組みになっている。
結果は・・・

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末吉(滝汗)。
「いい運に恵まれますように」と祈りながら境内に結んだ。

そして、いよいよ叡山電車「貴船口駅」へと歩く。
途中、まっすぐな杉林が続く。

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再び、叡山電車。

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帰路についた車中で想う。
無心で歩く、山野で感じるものとは何か・・・。

和泉式部は詠う。
「もの思へば沢の蛍も我が身より あくがれいづる魂かとぞ見る」
<思い悩んでいると、沢を飛ぶ螢の光も我が身から抜け出た魂かと見える>

自己との対面。自分自身への回帰。
それは、かつて義経公が鞍馬山の修行で感じたものではあるまいか。

京都のパワースポット。
たしかに人に何かを感じさせる力があるようだ。

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