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2010.08.17

「終戦記念日ドラマに想う」

昨日(一昨日)は、8月15日。
終戦記念日であった戦争にまつわるドラマを2つ見た。

ひとつは、
TBS終戦記念ドラマ「歸國」

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脚本・・・倉本聰 演出・・・鴨下信一
出演者:ビートたけし、長渕剛、小栗旬、向井理、ARATA、堀北真希、八千草薫、石坂浩二ほか。

60余年前の戦争中、南の海で玉砕し、海に沈んで英霊となった人々が、
現在の平和になった故郷、豊かになった日本を見て、どう感じるのか。
当時の人々の様々な人生観を通して綴っている。

ラストでは、ビートたけし扮する大宮上等兵が、英霊の掟をやぶって、自分の甥にあたる
政治家を刺し殺してしまう。その理由は、苦しい戦後、甥を女手ひとりで育てあげた
自分の妹の老後、そして死に対する無関心と不義理であった。
ドラマの中では、英霊の視点を通し、現在の日本がかかえる様々な問題を浮き彫りに
していた。

倉本氏らしい描き方といってしまえばそれまでなのだろうが、社会問題と人間ドラマを
うまく織り交ぜる事で、戦争という事象を若い人々にもしっかりと届けようとしてしている
ように思えた。演出的はCGを駆使している場面もあり、独特な世界観とともに派手さ
も感じられた。


もうひとつは、
終戦記念日NHKスペシャル「15歳の志願兵」

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脚本:大森寿美男
出演:池松壮亮、高橋克典、太賀、夏川結衣、福士誠治、平田満、竜雷太ほか。 

NHKらしく!?昭和18年(1943年)に現実に起きた、事実に基づいたドラマ。
当時の全国屈指の進学校、愛知一中において生徒達が予科練志願に総決起した
事件がドラマの元になっている。

ちなみに、原作本が存在している。
江藤千秋著『積乱雲の彼方に 愛知一中予科練総決起事件の記録』

当時の少年たちの「夢や希望」は、戦争という日本国の強行なベクトルのなかで
消し去られてしまっていた。いや、望んではならない生き方として否定されていた。
「大君の赤子として、立派に戦死を遂げることこそ本懐」
そんな軍国主義を象徴するセリフが登場していたが、客観的に聞いていられるのは
現在だからであろう。我々には、戦争当時を俯瞰できるゆとりがあるからなのだ。

その時代の当事者であったならば、あの状況下では自ら志願していたかもしれない。

ラストでは、終戦後、予科練に志願した親友の日記が、主人公によって読まれる。
本当は、夢であった文学をあきらめたくなかったと綴られていたのが印象的だ。

私も、戦争を実体験としては知らない。

両親も終戦をかすめてはいるが、戦後の生まれに入るであろう。
戦争の記憶はいつまで日本人のなかに残るのだろうか。
その意味では、このようなドラマの果たす役割は極めて大きいかもしれない。


戦争が終わって僕らは生まれた
戦争を知らずに僕らは育った
おとなになって歩きはじめる
平和の歌をくちずさみながら・・・

「戦争を知らない子供たち」
北山 修 作詞
杉田二郎 作曲

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