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2011.02.12

「続・ボクサーサウンドは捨てられるか?」

スバル車において、ボクサーサウンド(スバルサウンド)といわれる音は、
その年式によってイメージされるものが異なるのではないだろうか。

それは、
スバル車の水平対向エンジン(ボクサーエンジン)から導かれる
排気システムが、型式や年式に応じて、性能を向上させたり
環境に配慮することによって変更を受けてきているからだろう。

そして、
そこから生み出される排気音は、そのシステムの変更を受けても、
水平対向エンジンによって奏でられるボクサーサウンドとして認識される。

ドコドコという音だけがボクサーサウンドという認識は、
そろそろ過去のものになりつつある。

さて、
今回のレガシィS401のエキゾーストマニホールドの換装は、
排気音の変更そのものが目的ではない。
それはメーカー同様、性能向上の延長線上にあるといえる。

その意味で、
エキゾーストマニホールドの換装については、私の答えはひとつしかない。


レガシィS401のベースモデルであるレガシィBEBH型のDタイプは、
スバルが考えるシーケンシャルターボシステムの完成形といえる。

Dタイプでは、低回転域からリニアに加給がかかるように
プライマリータービンの形状を最適化、ハウジング系を140∅に
拡大することで低速トルクをCタイプから約7%向上させている。
(加えてS401では、さらに燃調等を煮詰めて最適化をはかっている。)

したがって、
Dタイプの場合は、シーケンシャルターボシステムの延長線上で、
チューニングを行うのが望ましいと私は考える。


余談であるが、
よく言われるトルクの谷間は、Dタイプでかなり改善されている。
ただ、やはり構造上どうしても加給の落ち込みは生じてしまう。

しかし、
私はこの一瞬の停滞が嫌いではない。
ジェントルセダンからリアルスポーツへ変貌するドラマを、
そこに見ることができるからだ。
コーナリングに応じたギア選択とアクセルワークをすれば良いのだ。

さて、上記の理由から、
エキゾーストマニホールドの換装というテーマにおいて、
私は麦エンジニアリング製という選択をした。

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(麦エンジニアリング製エキゾーストマニホールド:麦マニの装着状態)

しかし、
この選択には機能性の判断だけでなく、
「官能的なフィーリングを追求したい」
という私の願望が強く存在していることを隠せない。

レガシィS401の持てる上質なエンジンフィールにさらに磨きをかけるなら、
やはり同様に精度の高いハンドメイドのエキマニ、
すなわち「麦マニ」が相応しいという自己理想の実現に他ならない。


「レガシィS401 + 麦マニ」という構想は、
車両購入当初から長年温めていたものだ。
以前、
ばくばく工房製の精度の高いビッグスロットルバルブを導入した経緯は、
実は「官能的なフィーリングを追求」するうえでの相乗効果を狙ったものだ。


また、
車両購入当初から装着しているDefiの油温、油圧センサーは、
オイルフィルターにサンドイッチブロックを挟む手法をとらなかった。

麦マニとオイルフィルターが近接することをかねてから知っていからだ。

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ラジエターロアホースも、
麦マニの場合かなり近くなるため、確実に遮熱材で巻いておく必要がある。


また、純正の樹脂製アンダーカバーは、熱に弱いこともあり装着できない。
そこで、
予期せぬ突起物へのエキマニ衝突予防と、走行風の整流目的もかねて
Prova製のアンダーカバー装着することにした。

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ただし、エキマニが下方へ大きく突出しているため、
ステーを自作し約40ミリほどオフセットさせ、
現物合わせで装着する必要がある。

フロントのフックは汎用部材、後ろはロングボルトとナットの組み合わせで延長した。
全て日曜大工のお店や、カーショップにて調達可能だ。

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これで、
なんとか一番下へ張り出している部分も、5ミリほどのクリアランスを確保できる。

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フロントリップの長さもあり、かろうじてバンパーより下にははみ出ていない。



さて、最後に
レガシィS401への麦マニ装着の印象について記しておきたい。

それは、
キーを捻ったその瞬間から劇的な違いを感じる。
Cタイプに乗っていたときも、いくつかのエキマニを装着したが、
これほどの印象はなかったと思われる。


○排気音と印象
いわゆるドコドコという音とともに、不整脈のような排気脈動も消失した。
アイドリングの時点から安定した排気が可能となっている。
細かく連続した排気音は、音圧が下がったことで静かになったと感じる。

この音圧の低下は、社外マフラー等で強調された車内への振動も低減する。
確実にロングドライブの疲労も軽減されるだろう。

ドコドコという音が消えることで、物足りなさを感じる向きもあるが、
エンジン回転の上昇とともに高回転域で奏でられるそのサウンドは、
なんとも筆舌に尽くし難い。
敢て例えるなら、WRCを戦ったインプレッサのそれに近いかもしれない。

また、
官能フィールという意味では、HONDA車でVTECエンジンのカムが切り替わった、
あの瞬間に似ているかもしれない。


○トルクと加速
アクセルを踏み込むと、一瞬、別の車を運転しているかのような印象を受けた。
音の変化とともに、NA領域からトルクが向上しているのが体に伝わる。

アクセルを開けるタイミングと、クラッチをつなぐ微妙なタイミングがずれた。
吹け上がりが、スムーズかつ軽快になっているのがわかる。
ここは、ばくばく工房のビッグスロットルとの連携が効いていると思いたい。

加給のかかりは、プライマリ領域からズムーズとなり力強い加速を生む。
セカンダリタービンが回りだす高回転域では、さらに伸びを感じる。
Defiのブースト計では、ピークホールドで1.4Kpa(汗)
当初その加速感に、アクセルを踏み込むことができなった。

トルクの谷間は明確に存在するが、その通過が速くなったように感じる。

さて、
先にも述べたが、私のなかでは、ボクサーサウンド(スバルサウンド)は、
少しずつ進化していくものという認識にある。

すなわち、「 ボクサーサウンドは捨てられるか?」という標題は、
私にとってスバル車から降りることを問うのと同じ意味であり、
ナンセンスなキャッチであった。

ところで、
最近、スバルでは、排気干渉を利用して排気の流れを向上させる技術を開発。
最新のインプレッサSTIでは、またドコドコ音が聞こえるという。
これもまた、新たなボクサーサウンドとなるのだろう。

次回は、
この話の最後として麦マニを含むいくつかのエキマニを比較してみたい。

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